トップメッセージ
株式会社新生工業社長メッセージ
頑固な型屋と型屋が、ときに手を結ぶ。連携する。面白い展開が待っているはず。 我々、型屋の業界というのは、最新の設備や機械を導入していても、その内実は、職人的世界。いい意味でも、悪い意味でもです。
仕事に対しては、いつだって真摯に、真正面から取り組む。職人気質丸出しというやつです。反面、新しいこと、勝手の違う局面に出くわすと、引っ込み思案な一面が出てしまう。これらをひっくるめた職人の「頑固さ」が、この業界にはよく見られます。
ひとつひとつ独立した型屋は、それぞれに特徴がある。得意技がある。自負もある。ここだけはよそに負けないぞという、意地やプライドもある。そんな個性豊かで、じつは強い主張を持った型屋が、独立しつつも、ときに密接に連携しあえたなら、きっと面白い展開が開けてくると思うんです。
私は二代目ですが、同じような二代目、三代目の若い後継者たちと、次にとるべきステップを一緒に踏み出していきたいんです。
儲かるか儲からないか、でなく、チャレンジすべきか、しないか。 職人気質と言いましたが、企業ですので、当然、損得勘定も必要です。ただし、あまり面倒なことは考えたくない。だから、判断基準はいたってシンプル。儲かるか、儲からないか。受けたなら、ごちゃごちゃ言わずに、とことんやり遂げる。
儲からない仕事なら、あとで文句言いたくないから受けない。こんな価値判断が、我々の業界にはあります。
自分たちが仕事をさせてもらっている自動車業界をはじめ、いろんな産業が今、グローバル化の中にあります。大手メーカー、それに続く部品メーカーも、必然的に海外に出ています。メーカーに金型を納めさせてもらっている我々型屋は、はたして、いままで通りの立ち位置、スタンスでいいのか。それで取引先からの要望に、これからも100パーセント応えていくことができるのか。答えはノーでしょう。
大きな環境の変化の中で、チャレンジすべきか、あきらめるか、どちらかだと思います。じっとしていたら、取り残されるか、そのうち誰かに足元をすくわれてしまうと思うんです。ひょっとしたら、それは他地域の同業者かもしれません。
10年の武者修行で得たこと 新生工業は約10年前に、武者修行のつもりで岡山以外の取引先開拓にチャレンジしました。
先代が作り上げた今の基盤に、さらに成長を重ねていくためには、自分自身が、先代と同じように、ゼロから挑戦してみる必要があると思ったからです。もちろん、既存の取引先は大切にしつつ、です。
外に打って出るにあたって、我々はなにも特別な技術をもっていたわけではない。ただ、納期、品質、コスト。この3つのポイントだけは決して外さない自負がありました。
運良く、新規の取引先を確保して今日に至っていますが、この10年で感じたのは、やればできる。行動すれば、次の新しいステップが見えてくる。怖じけることはない、ということ。チャレンジする中で、いろいろと勉強させてもらいました。
おかげで、うちのメンバーも成長することができました。新たな局面の経験を糧にして、岡山の型屋が、スクラム組んでお互いに成長できたらいいと、強く思っています。
「岡山にすごい型屋集団があるぞ」と言わせたい

岡山は頑固な気風の土地だと思います。なにもかも、いっぺんに変えていくことは難しいでしょう。
職人気質のいいところはそのままに、お互いにメリットを感じあえるところで手を結ぶ。オール岡山の機動力で、新しい局面の真っただ中にあるメーカーさんの、力強いパートナーになりたいと強く思います。
「岡山にすごい型屋集団があるらしい・・・」。こういう風に認識されるのが夢。個性豊かな型屋同士が、アメーバのように自在に形を変え、連携して新しい仕事にチャレンジしていく。こんな業態を思い描いています。
自分としては、チャレンジする価値はあるとの強い手ごたえがありますので、あとは実際にやってみて、そこから次のステップが見えてきたらいいと思っています。
自分のこの気持ちに、面白いかもと思ってくれる型屋は、「この指とまれ」です。一緒に、いい仕事をしていきましょう。
社長02